すでに、中の機器が剥き出しでは外観が悪い場合に、目隠しとして使われる例や空気力学的特性を改善する例をあげたが、それだけにとどまらず、機器の形状一般を改善するというのも筐体の機能のひつである。
たとえば、ノートPCやモバイル機器の場合、使いやすく、持ち運びやすく、収納しやすいデザインが必要である。具体的には、使用する状態でのホールド性や操作性、持ち運ぶときにはホールド性とともに引っかかったりぶつかったりしないようにスリムで滑らかな形状、しまうときには、他のものと一緒にしまったときに無駄が少なくなるように、シンプルでできるだけ小さいことなどが要求される。
また、筐体のデザインにおいては、その機器の目的が理解しやすいような、あるいはその機器を使用する上で注意すべき点などに自然に目が向くようなシンボル性を持たせることも重要である。かっこよさや周りとの調和を重視するあまり、その機器の本質を包み隠してしまうような筐体デザインは有害であり、時に危険ですらある。
一般に、筐体をデザインするときは、この項目で取り上げたような筐体の持つさまざまな「機能」を充足するばかりではなく、その使用条件に即した「機能性」を向上させるように留意しなければならない。
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